日本の社債市場の拡大は見果てぬ夢か?
社債市場の拡大と活性化—2022年が始まった。日本に活力が生まれるために何が必要か、さまざま考えなければならない。成長と分配の好循環から、日本の新しいターンが始められるかは、岸田政権にとっても重要である。日本の活力がどこでどう喪失してしまったのかを考えることと、社債市場がそれ程拡大していないことは実は同根の問題があるのではないか、という仮説を立ててみた。いささか大胆すぎるかもしれないが、そもそも日本にはリスクマネーが無さすぎる問題を考えることと社債市場が大きくならない事実には同じ流れがある、と思う。そこで、筆者が長年携わってきた社債市場の拡大を考える、ということを切り口に、日本に活力が生まれるために何が必要なのか、を踏まえられないか。社債市場の拡大に関する問題点の洗い出しを目途としつつ、日本の活力を取り戻す術を見つけられないかにも、トライしてみたい。