CBOEジャパン撤退の意味
この8月末をもって、CBOEジャパンは日本におけるPTS業務を終了した。CBOE(シカゴ・オプション取引所)は、言うまでもなく米国三大取引所グループの一つであり、2021年に買収により日本に進出して以来、その事業展開は注目されてきた。この予想外に早いCBOE撤退(これにより日本に独立系PTSは無くなった)の背景には、現在、日本で急速に進む大手リテール証券の株式取引執行の内部化(インターナライゼーション)の動きがある。本稿では、このような最近の株式市場の動きに焦点を当てるとともに、そのインプリケーションについて私見を述べることとしたい。