人口減社会における地域銀行への期待

人口減社会における地域銀行への期待

 人口減少のなかでも日本経済が持続的に発展するには、地域銀行が営業地域で質の高い金融仲介機能を持続的に発揮すること等を通じて地域経済の活性化に貢献していくことが求められる。その際、地域銀行には、一定の収益を確保して財務の健全性を維持すること、流動性リスクやサイバーリスク等リスク管理上の最低要件を充足することの両立が必要となる。両立の方策として、単独での対応、非競争領域の共同化、合併・統合等がありうる。どれを選ぶかはあくまで経営判断で、金融庁が立ち入るべきではないが、検査・モニタリングを通じて各行の取組を確認していく。地域銀行の頭取方は経営体力に余裕があるいまこそ将来に向けた議論を深めるべきだ。
  
金融庁総合政策局長 屋敷利紀 著者経歴
 

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