地銀の有価証券運用における問題点
地銀が保有する外債の評価損が拡大している。このまま金利上昇傾向が続けば、業績への悪影響も懸念されている。多くの地銀が、「適切なリスク管理を前提に、分散投資を基本とし、安定した流動性と収益を確保する」としているが、本当にそんな施策は、実現可能なのだろうか。有価証券運用の外部委託も進むなか、地銀の有価証券運用の問題は、突き詰めてみると経営・組織・人事制度の問題ともいえる。マーケットは予測不能、リスクとリターンはトレードオフという前提のもと、地銀は有価証券運用においていかに収益を確保するのかを論じたい。