東証PBR改革が本質的に意味すべきところ

東証PBR改革が本質的に意味すべきところ

東京証券取引所による「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応等に関するお願いについて」からはじまるPBR改革については、発表当初から疑問を感じてきた。これまで株価バリュエーションに理解も認識もない経営者の意識を若干替えたという点は評価するものの、正直なところ適切に企業経営者にその本質が伝わっているかというのが個人的感想である。(どこまでが中国株式市場からのキャピタルフライトの影響で、どこまでがこの改革の効果かは釈然としないものの)日本株のパフォーマンスが顕著に好調だったこともあり、国内外機関投資家による肯定的な受け止めやメディア等による高い評価も得られているが、PBR改革については適切な理解が不可欠である。
  
野崎浩成 東洋大学 教授 著者経歴
 

本文を読むには

ログイン購読希望の方