中国AI産業の最新動向とDeepSeekの衝撃
人工知能(AI)の研究、開発、実装において、中国は世界的に大きな存在感を示している。高まる技術力、革新性、そして国家主導の推進政策などにより、人工知能分野における中国の実力は米国に次ぐ位置を占めている。AI企業数で世界2位を記録し、DeepSeek(ディープシーク)をはじめ数々のAI技術の社会実装が急ピッチに実施されるなか、中国のAI産業は減速することなく成長しつづけている。近年ではAIを物理世界に活用できるロボット産業も急速に発展し、一部企業の技術力は米国と肩を並べるほどに成長した。本稿では書籍『チャイナ・イノベーションは死なない』の著者である野村総合研究所の李 智慧エキスパートが、現地での取材および中国ICT分野のシンクタンクとの共同研究成果に基づいてディープシークも含めた中国AI産業の最新動向や代表的な応用事例などを紹介し、今後の展望を説明する。