2025年1月8日 | |
コーポレート・ガバナンス改革にXBRL開示の活用を | |
コーポレート・プラクティス・パートナーズ代表取締役 関 孝哉 氏 | |
2010年以降本格化した電子的財務報告用言語であるXBRLは、企業の開示資料分析において個社の財務諸表のみならず、市場全体のコーポレート・ガバナンスの分析にも大変、便利なツールとなった。PC向け汎用システムを使いこなせば投資家専門家のみならず、個人でも企業分析が可能になる。内容は数値データを中心とするものから文章テキスト、あるいは図表にも広がりつつあり、データ量は増え続けているが、AIの活用により機関投資家の受託者責任の向上から、個人株主の理解促進にも貢献しよう。 | |
カテゴリー 金融資本市場 |
2024年12月11日 | |
医療の費用と質の可視化の必要性 | |
一橋大学国際・公共政策大学院教授 井伊 雅子 氏 | |
日本では医療の費用も質も可視化の取り組みもとても遅れている。費用も質もわからないところで医療政策を議論することは本来できないはずである。受益も負担もわかりにくいところで、国民にさらなる負担を求めることも困難だ。日本では保険医療機関の経営実態の把握に不可欠な財務情報を含む事業情報の開示が遅れていることも費用把握を難しくしている理由の一つだ。法人登録をしていない小規模病院や診療所は、事業情報の都道府県への報告さえしていない。健康保険制度上の指定を受けたすべての保険医療機関に、毎年の事業情報や質の適切な開示を義務化するべきである。 | |
カテゴリー 金融資本市場 |